使える筋肉と使えない筋肉の真実
あなたの筋肉は使える筋肉?使えない筋肉?
「スポーツアスリートの筋肉は使える筋肉で、ボディビルダーの筋肉は使えない筋肉」
こういったニュアンスを含む言葉を耳にしたことはありませんか?
スポーツに携わる人ほどこういった認識をしているかもしれません。闇雲に筋肉を大きくしてもそれは役に立たない筋肉なのでしょうか?ほどほどに筋肉がついている体こそ健康的かつ実用的なのでしょうか?今回はこうした俗説を論理的に紐解いていきます。
こういったニュアンスを含む言葉を耳にしたことはありませんか?
スポーツに携わる人ほどこういった認識をしているかもしれません。闇雲に筋肉を大きくしてもそれは役に立たない筋肉なのでしょうか?ほどほどに筋肉がついている体こそ健康的かつ実用的なのでしょうか?今回はこうした俗説を論理的に紐解いていきます。
使える筋肉は目的によって変わる
結論から言うと、「この筋肉は使える筋肉でこの筋肉は使えない筋肉」という分類も無ければ、「これ以上大きくなったら使えない筋肉」という明確な線引きもありません。なぜなら、重要となる筋肉やその働きは目的によって千差万別だからです。
少し具体的にしてみましょう。例えば、フルマラソンでは約2時間走り切るための筋肉の持久力が必要であり、100m走では約10秒発揮される爆発的な力が勝敗を分けます。水泳では勢いよく水をかくために背中の筋肉、相撲の取組やラグビーのスクラムでは相手の力を受け止めるために太ももやふくらはぎの筋肉の発達は必要不可欠です。
このように、競技特性や達成すべき目的によって必要な筋肉やその性質は異なり、それに合わせて身体づくりをしていく必要があります。目的に沿ってトレーニングができていれば、それは使える筋肉と言って差し支えないでしょう。
少し具体的にしてみましょう。例えば、フルマラソンでは約2時間走り切るための筋肉の持久力が必要であり、100m走では約10秒発揮される爆発的な力が勝敗を分けます。水泳では勢いよく水をかくために背中の筋肉、相撲の取組やラグビーのスクラムでは相手の力を受け止めるために太ももやふくらはぎの筋肉の発達は必要不可欠です。
このように、競技特性や達成すべき目的によって必要な筋肉やその性質は異なり、それに合わせて身体づくりをしていく必要があります。目的に沿ってトレーニングができていれば、それは使える筋肉と言って差し支えないでしょう。
目的を無視したトレーニングは運動のパフォーマンスを下げる
もう少し具体的に掘り下げていくと、「使える筋肉使えない筋肉」の誤解が解けるだけでなく、あなたのなりたい身体も見えてきます。
プロ野球でも高校野球でも、バーベルを使ったウェイトトレーニングを行っていることは簡単に想像できますし、皆さんも学生時代実際に目にしたことでしょう。下半身のバネや広背筋の筋力が打球の飛距離を生むので、彼らは打球を遠くまで飛ばすための手段としてウェイトトレーニングを取り入れています。
ではこういった例はどうでしょうか?バスケットボールでプロとして活躍しているある選手が、ベンチプレスで120kgを挙げました。当然大胸筋は発達しますし、記録としてもすごいことです。しかしその選手はシュートの成功率が著しく下がってしまったのです。シュートの際は体の中心に腕を寄せて打つわけですが、発達した大胸筋が邪魔をしてしまい、理想とするシュートフォームが崩れてしまいました。果たしてこれは競技で高いパフォーマンスを出すためのトレーニングだったのでしょうか?答えは全くの逆です。おそらくこの選手は、シュートの成功率への影響を考慮せずに不必要なトレーニングを行ってしまっていたのです。
このような事例から分かるように、トレーニングで身体を作っていく前に、目的を明確にしなければ、その競技において使えない筋肉になってしまうかもしれません。
プロ野球でも高校野球でも、バーベルを使ったウェイトトレーニングを行っていることは簡単に想像できますし、皆さんも学生時代実際に目にしたことでしょう。下半身のバネや広背筋の筋力が打球の飛距離を生むので、彼らは打球を遠くまで飛ばすための手段としてウェイトトレーニングを取り入れています。
ではこういった例はどうでしょうか?バスケットボールでプロとして活躍しているある選手が、ベンチプレスで120kgを挙げました。当然大胸筋は発達しますし、記録としてもすごいことです。しかしその選手はシュートの成功率が著しく下がってしまったのです。シュートの際は体の中心に腕を寄せて打つわけですが、発達した大胸筋が邪魔をしてしまい、理想とするシュートフォームが崩れてしまいました。果たしてこれは競技で高いパフォーマンスを出すためのトレーニングだったのでしょうか?答えは全くの逆です。おそらくこの選手は、シュートの成功率への影響を考慮せずに不必要なトレーニングを行ってしまっていたのです。
このような事例から分かるように、トレーニングで身体を作っていく前に、目的を明確にしなければ、その競技において使えない筋肉になってしまうかもしれません。
マッチョを目指すことのリスク
「何の競技もやっていない。ただなんとなくいい身体になりたい。マッチョになりたい。モテたい。」そんな人もいるかもしれません。もちろん結構です。目的は人それぞれですから。スーツを着て働いていれば印象に残りやすいでしょうし、筋肉の大きさに比例して貯蓄できるアミノ酸や水分の量も増えるので、体調を崩しても比較的早く回復することでしょう。運動会の綱引きや引っ越し作業では重宝されます。減量して筋肉の輪郭をはっきりさせればモテるかもしれません。このように、競技のパフォーマンスと直接結び付けなくても、ある程度の筋肉量があることで様々な分野でその恩恵を得られます。
ただし、ここで気を付けてほしいのは、健康を損なうリスクです。見た目はマッチョなのに慢性的に腰が痛い,膝が痛い,肩が痛いという人はざらにいます。知らず知らずのうちにフォームが崩れてしまっていたり、外側についている筋肉の発達に注力し過ぎたせいで内側のインナーマッスルが脆弱になっていたりするせいで、怪我のリスクは格段に上がります。これでは何のために身体を鍛えて強くしているのかよく分かりませんよね。その点スポーツのパフォーマンスアップを目的としたトレーニングは、こういったリスクを回避できているものがほとんどです。競技特性を考慮する必要のない人でも、しっかりと鍛えるべき筋肉の理解が必要なのです。
ただし、ここで気を付けてほしいのは、健康を損なうリスクです。見た目はマッチョなのに慢性的に腰が痛い,膝が痛い,肩が痛いという人はざらにいます。知らず知らずのうちにフォームが崩れてしまっていたり、外側についている筋肉の発達に注力し過ぎたせいで内側のインナーマッスルが脆弱になっていたりするせいで、怪我のリスクは格段に上がります。これでは何のために身体を鍛えて強くしているのかよく分かりませんよね。その点スポーツのパフォーマンスアップを目的としたトレーニングは、こういったリスクを回避できているものがほとんどです。競技特性を考慮する必要のない人でも、しっかりと鍛えるべき筋肉の理解が必要なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?競技をやっている方はそのパフォーマンスを上げていくトレーニングを採用し、パフォーマンスの邪魔をするトレーニングは避けなければなりませんね。筋トレが趣味という人も、インナーマッスルを鍛える腹式呼吸やプランクなどの一見地味な種目を取り入れなければ健康を損なう恐れがあります。自分は何のためにどんな体になりたいのか、そのためにはどんなトレーニングをチョイスすればいいのか、今一度よく考えてトレーニングに臨んでみてください。